Goodnight My Angel

今夜もまた、真夜中過ぎに我が家に帰る。

もう、3週間ほどこんな日が続いている。

父の日だった2週前の日曜日も

仕事からなかなか帰らない僕の携帯が何度も震えて

娘から、息子から、「何時になるの」と催促の電話。

一緒に休日出勤して、遅くまで働いてくれている仲間をさしおいて

一人先に帰るわけも行かず、その日も0時を回って帰宅。

リビングには仲良く毛布に包まった二人の姿。

テーブルの上には、どちらが作ったのかゴーヤチャンプルと

「冷蔵庫のピーマンの肉詰め焼いて食べてね」とメモが一枚。

「仕事なんかやめて、早く帰って来いよ!」

携帯の向こうの息子の言葉が、また聞こえた気がした。

二人だけで作ってくれた夕食

二人の寝顔に「ごめんな~」とつぶやいて

かみしめるゴーヤの苦味がことさら堪えた、、、。

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仕事は一つの山を越えて、やっとスタートラインに立った状態

過酷な400mハードルのランナーのような気分

一気に駆け抜けることも出来ず

目の前にはいくつものバーが立ちはだかる。

瞬発力だけでは障害を飛び越えられない

呼吸をしながら、酸素を取り込んで、しなやかに

フィニッシュのテープを切るまで持ち堪えられるか、、、。

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今夜は、子供達も定期テストが終わって、少しほっとした様子

僕は夕食を片付けて、ようやく迎えた週末らしい夜に

一人、♪コルトレーンを聴きながら、スコッチの水割りを傾けていた。

「足が痛いよ~」先に寝るといって部屋に入っていた娘がまた起きてきた。

「痛くて眠れないよ~、成長痛かなぁ」

「まさか、とっくの昔に止まっとるやろ」と横で筋トレ中の息子

「縮んでいるのかもしれん」と僕が、ぼそり

娘は僕をキッと睨んだ後、何とかしてよという顔でこちらを見る。

「昔みたいにマッサージしてやるから部屋に行こう」

「小学生の頃、よく夜中にこうして足が痛いって泣きべそかいてたな」

「呼んだらお母さんがいつも来てくれて擦ってくれたよ」

「オトウは眠くて、いつも任せっぱなしだったなぁ~」

「たま~に来てくれたと思ったら、擦りながら寝てたよ」

あの頃に比べて、ずいぶん太くなった膝をタオルの上から

揉んであげてたら、いつの間にかスヤスヤと寝息の娘。

毛布を掛けて、電気を消して、部屋を出ようとしたら

「ありがとう」が聞こえた、、、。

 ♪Goodnight,my angel
  
おやすみ、僕の天使    

  Time to close your eyes
  
そっと目を閉じて

  And save these questions for another day

  言いたかったことは、明日のために残しておこう

  I think you know what you've been asking me♪
  
君が聞きたかったこと、分かっているよ

  
             Lullabye(Goodnight,My Angel)/Billy Joel [YouTube]

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週末ランナー

いわともさんとこで宣言してしまったので、走らなきゃっと思った朝
玄関でランニングシューズを履こうとしたら雨の音がしだした。
あっりゃ~降ってきた、濡れて走りたくないしなー。
って事で、あっけなく取りやめ。

溜まった家事を片付けて
扇風機とファンヒーターが同居していた部屋から
ようやく暖房器具を押入れにしまい込んだ。
次は衣替えと思ったけれど、まだこれから時々肌寒い日も
あるさという理由を付けて、長袖のシャツはアイロンがけだけして
仕舞わずにそのままハンガーにかけておく。
ほんとは面倒くさかっただけ、、、。

今日は友人の来客が一人
東京の友人からの電話が一つ
仕事の電話が一つ
宅配便のお姉さんが一人

昼食後、部活が休みで家にいた息子が新しい弁当箱が欲しいと言い出す。
今の弁当箱では量が少なくて足りないらしい。
最近、ほんとによく食べるようになった。
水泳をやりだして、胸もはっきりと厚くなってきたのが判る。
イオンに行って茶碗2杯半のご飯が入りますと書いてある
でかい弁当箱を購入。
「量が増えるけど、またお弁当作りよろしくお願いしま~す!」
と笑顔の息子に言われると、しょうがないなぁ~という気になる。

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時にはゆっくりシエスタでもと思っていた週末も
あっという間に過ぎていく。
すっかり晴れた夕刻、今日から週末ランナーになる。
気になる仕事の事も、アイツの顔も
何もかも忘れて、すっかりなまってしまった自分の身体と対話する。
長い間、走っていなかった僕の体はすぐに悲鳴を上げる。
無理をせず、足が痛くなったら歩くことにする。
三日坊主にならぬよう、少しずつ、少しずつ、、、

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僕のたからもの

前のブログ記事のコメントに、ちょっと弱音を吐いてしまった。
仕事と人間関係のいざこざが大きくなって
自分のキャパを越えてしまって
「大丈夫ですか?」とのやさしい言葉に
つい、思いのたけを、、、。

 
どんなに辛いことがあっても
どんなに苦しいことがあっても
どんなに悔しいことがあっても
どんなに理不尽なことがあっても

悩んでいる僕の心を察して
『いつでも私は、あなたの味方よ』と
『自分を信じて』と言ってくれた
僕の大切な妻がいなくなって
これまで弱音を吐くこともできなかったけれど

このブログに来てくれるみんなからの温かいメッセージに
とても元気づけられて、また頑張る勇気を貰いました。
心から、ほんとうにありがとう。

 
そして、先週の日曜日のこと
「ツーリングで西海橋辺りに行きます」と
しげさんからのメールを受けて、僕は全てを差し置いて車を走らせた。
待ち合わせの場所に現れたライダースーツを着たしげさんは
日焼けをしてスラリとしたナイスガイでした。

歩いてきた境遇が似てるから、言葉の意味がよく分かる。
同じ体験が僕と重なる。
闘病のこと、優しかった奥さんのこと、子供達のこと
実親のこと、義理親のこと、仕事のこと、生活のこと
気がつくと、随分時間が経っていて
また、近いうちの再開を約束して分かれた。
別れ際に渡してくれた、しげさんのオリジナルソング♪
想いと優しさが一杯で、思わず涙がこぼれました。

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このブログを開設して、1年1ヶ月
一人ぼっちだと思っていた僕に
言葉を掛けてくれる
元気をくれる
笑わせてくれる
勇気をくれる
たくさんの友人たち
大切な、大切な、僕のたからものになりました。

これからも、どうぞよろしくお願いします(^^)

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雨の街を~はじまりはいつも雨

昨日の朝一番で予約していた歯科医院での治療が終わり
外に出ると空はまだ明るく、雨は、もうしばらく大丈夫そうだった。

朝、学校に車で送りながら、長崎で開催される
高校の連合音楽会を見に行くと、娘と約束していた。
それまでにあと2つ、大事な用事を済まさなければならない。

先輩の自宅の電話番号を番号案内で調べ
電話に出られた奥さんにこれから伺ってもいいか尋ねた。
出張や仕事の説明会などが重なり
先輩が亡くなってから、そろそろふた七日にもなる頃になって、
ようやくお参りに行くことができた。
15年ぐらい前に同じ職場になり、異動してきたばかりの僕を
当時、辛口の言葉で随分可愛がってくれた。
そんな先輩が僕のことを陰で褒めてくれていたということを聞いたのは
1年前に倒れて寝たきり状態になってからのことだった。

僕の家からは車で50分ぐらい走る峠道に先輩の家はあった。
遺影の写真が、ちょうど僕と出会った頃のように若々しい。
いろんな話をするうちに、僕も妻を亡くしていることが判り
お悔やみにきたつもりが、初めて会う奥さんとお母さんに
なぜか僕の方が励まされて、家を後にした。

市街地に戻り、洋服を着替え、車を駐車場に停めて
僕はタクシーを捜した。
今度は、僕のとても大切な大先輩で友人のご子息の結婚披露宴
会場に着いたのは、開始時刻の3分前。
タクシーを降りる瞬間、雨がフロントガラスで数滴はじけた。

幸せな笑顔一杯の新郎新婦と、友人達の温かなスピーチ
涙を溜めてそれを見守るご両親
感激で僕の中にも熱いものが込み上げてくる。

最後まで居たかったけれど、長崎行きの高速バスの時刻が迫ってきて
友人と祝福の握手を交わすと、ターミナルに向かうタクシーに乗った。
外はもう本降りの雨になっていた。

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高速バスは定員の半分ぐらいのお客さんで、
僕は後ろの席に誰もいないことを確認して
座席をリクライニングさせると、お酒の酔いもあってか眠り込み
気づいた時にはもう、バスは高速を降りて長崎市内を走っていた。

昨日は県内高校の音楽会
娘の高校の演奏は1曲だけだったけれど、出だしから娘が吹くフルートの
ソロがあるとかで、数日前から珍しく僕に来れるかどうかを尋ねてきた。
演奏は午後の後半で、用事を済ませてから向かっても
なんとか間に合いそうな時間だった。

会場到着は前の高校の演奏が終わったばかり
またしてもギリギリセーフで間に合った。
いつも、一番客席よりの位置が娘のポジションなので
1階席の前列に座ると、なぜか今日は違う生徒。
あれっ、と思ってると♪演奏が始まってしまった。
顔は見えなかったけれど、流れるフルートの音色に
心の中で上手くいくようにと声援をおくった。

高校3年の娘にとっては、後は吹奏楽コンクールを残すだけとなった。
演奏が終わって、ロビーのベンチに座る。
窓の外は相変わらず、雨が降り続いている。

カバンからiPod取り出し、『雨』で検索したプレイリストを再生してみる。
♪雨のウェンズデイ/大滝詠一、♪雨の物語/イルカ、♪雨の街を/ユーミン、、、
『雨』の歌は、切ないメロディーの曲が多くて、、、
朝から続いた感情の起伏に同調して、なんだか寂しくなってくる。

やばい、やばい、すっかり落ち込んでしまう前に
もっと明るい曲はないかと探したら

♪はじまりはいつも雨/飛鳥涼
 ~今夜君のこと誘うから 空をみてた
  はじまりはいつも雨 星をよけて ~

しかし、僕のiPodの中にはこんな1970~80年代の曲ばかりというのも
なんだかなぁ~
少し気を取り直したら、雨の街を歩いてみたくなった。

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長崎市内に住む友人にメールを入れてみる。
突然のメールだったけど、早速返信をくれた。
僕は無理やり、メールでの道案内を頼み、中島川界隈を歩いた。
雨に濡れた石畳は、黄昏の灯りを返して
少しだけ明るい表情を僕に見せてくれた。

歩き疲れて喉が渇いたとの僕のリクエストに
友人は素敵なカフェの在りかを教えてくれた。

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Jazzが流れる店の一番奥の席で、冷たいカフェラッテを一気に飲み干した。
昨日はたくさんの人と話をし、メールをした。
そしていろんなことを感じた一日。
人はやはり、一人では生きていけないと思う。
たまにはこんな雨の日もいいかもしれない。

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バナナケーキをほおばって

午後4時、湖のような静かな海を見下ろすハイウェイ

水面に陽が反射してキラキラと眩しい。

本当は海岸線近くを走るR202をのんびりと行きたかったけれど

娘の部活に合わせていたら時間が無くなった。

海と山の間を抜けて、アップダウンを繰り返すハイウェイは

窓を開け、時速○○○Kmで走れば、まるでジェットコースター

ハイスピードで追いかけてくる2台のBig Bikeに道を譲ると、ちょっと悔しい気がした。

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20080518nagasaki05_3 娘のリクエストに応えて、車を南に走らせている

行き先は長崎の美術館

そこで福山雅治の写真展が開催されている。

長崎出身の彼を、妻も以前から好きで

稲佐山で行われた野外ライブにも友人と出かけていた。

かっこよくて、歌やギターの上手さだけでなく、

ウェットな会話や、カメラマンとしての一面も

彼の魅力を深めている。

  

美術館がある水辺の森の駐車場に着くと「お腹がすいた」と食べ盛りの娘

「いいものあるよ」と息子がアルミホイルに包んだバナナケーキを取り出す。

 

お昼前、部活が休みで家にいた息子が、バナナケーキを作ろうと言い出した。

「お前、ケーキとか焼けるの?」

「うん、むかしオカアと作ったことがあるよ。オトウも手伝って!」

息子に言われるまま、棚の奥からホームベーカリーの器械を取り出して

バナナを潰して、バターを溶かして、薄力粉を振いにかけて、

思いも寄らぬ息子のケーキづくりに、ただただ、僕は言われるままに、、、

そして出来上がったバナナケーキは、ちょっとこげ茶色になったけど

昔、妻が焼いてくれたあの味のまま。

 

「美味しい、これ○○がつくったの? へ~ぇ、見直しちゃった」

後部座席でくつろぎ、バナナケーキをほお張る娘は、とてもご満悦

僕は、ポットに入れてきた珈琲で一息

最後の一口を飲み干した時、目の前を見慣れた顔が横切った。

島原に住む僕の姉だ。義理兄と一緒に写真展に来ていたらしい。

なんという偶然、、、奇遇な出会いに、お互いびっくりしながら

近況報告、そして多分二人で食べようと買っていたはずの

美味しいロールケーキを子供達に、、、ありがとう!

 

そして僕らはゆっくりと時間をかけて、写真展(photo stage Ⅲ~残響~)を見学

4人の写真家が写し出した福山と、福山が写したモノクロームの世界は

カメラマンJboyにも少し刺激になりました。

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帰りは稲佐山から長崎の夜景見物

月夜の長崎の港は、眩いくらいの光がきらめいて美しかったです。

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5年ぶりのキャンプ

考えてみたら、このブログを始めてから1年が経った。
昨年のゴールデンウィークのひとり旅を記事にしてから
単なる思いのはけ口のようなひとり言ばかり、、、
長続きは無理だろうと思っていたけど
月にわずか4~5回の更新だけど
時々、訪れてくれる方々のコメントに
一人じゃないと励まされたり、勇気をもらったり、、、
心から皆さんに感謝します。
どうもありがとう!
そして、これからもよろしくお願いします。

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今年のゴールデンウィークは、大きな仕事を抱え込んで
結局、ゆっくり休めるのは最後の2日間だけだった。
「みんなでキャンプ行くのもこれが最後のチャンスかもなぁ~」
そんな僕の脅し文句に、ゴールデンウィークの最終日
子供達は部活を休む決断をし、三人揃ってのキャンプが実現した。

行き先は久住高原オートビレッジ
昨年の夏に、コテージに泊まってから(昨年の記事)
今度は、絶対キャンプにしようと決めていた。

5日の午後、二人の子供達の部活が終わる頃を見計らって
学校に迎えに行く。
「明日の部活、休むの大丈夫?」
「自主練になったから大丈夫」とは水泳部に入ったばかりの息子
吹奏楽部のパートリーダーの娘は、最後まで悩んでいたけど
「オトウの言うように親戚の法事があると言ったよ」
とすこし吹っ切れた様子。
「おばさんの法事は本当だからいいじゃん。行く方向が違うだけ(笑)」
「久しぶりやもんね。お母さんが元気な時に秋芳洞にキャンプにいった時以来だよね」
「そうそう、ちょうど5年前やったね。テントもシェラフも新調したばかりで楽しかったなぁ」

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キャンプ道具を車に積み込んで家を出たのは午後3時
東に向かう高速道路は、幸い渋滞に巻き込まれることはなかったけれど
追い越し車線の低速車両のお陰で、アベレージは上がらず
久住高原に着いたのは午後6時を回っていた。
「とにかく、明るいうちにテントとタープを張ってしまおう」
以前は、キャンプに来ても僕と妻にまかせっきりで
手伝おうともしなかった二人が、今回はそれぞれ自分が出来ることを見つけて
イスを組み立てたり、テントの骨組みを組んだりしている。
お隣はもう夕食も食べ終える頃、ランタンにも灯を燈して
ようやく設営が完了した。

「5年前のキャンプの時、お母さんに『手伝いなさい!』って叱られたなぁ」
「うん、今日の○○を見て、オカアも驚いてるよ」

子供達を温泉の露天風呂に行かせている間にご飯を炊いて
BBQ用の備長炭に火を入れる。
ふと、これまで妻と子供達と家族4人で行った、いくつものキャンプ場での風景が
目に浮かんできて、胸が熱くなる、、、。

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日頃の疲れが溜まっていたのか、食事後ひとしきり騒いでいた二人も
11時を回るとシェラフの中にもぐり込んで、すぐに寝息を立て始めた。
空を見上げると地元では決して見ることができないような星の数☆
この星を見るためだけに、ここまで来てもいいと思う。
でも、失敗だったのは夜の寒さを甘くみていたこと。
雨上がりでほとんど雲のない夜空の下、気温は陽が沈んだ後ぐんと下がり
まるで真冬のような外気温、持ってきたスコッチウィスキーのミニボトルを
ストレートで空けてみても、身体は温まりそうにない。
流れ星を見つけるのを諦めて、僕もシェラフのファスナーを上げた。

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朝は小鳥のさえずりで目が覚める。
朝露で湿った草原を一人散歩をして、売店の自販機で牛乳を買っていたら
娘からどこにいるの?と携帯で呼ばれた。
朝食はサラダとスクランブルエッグとベーコンと
地元の牛乳で作ったフレンチトースト
それから娘がミルで挽いたばかりの珈琲を入れてくれた。
大自然の中での朝食、とても贅沢な時間、、、。
風を切るような音に空を見上げると、グライダーが目の前の空を
滑るように飛んでいた。

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帰りには、くじゅう花公園に行ってみた。
色とりどりの花のじゅうたん。
二人にも、ひとときのリフレッシュとなったようだ。

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アンニョン ハセヨ

韓国、釜山に出張で来ています。

博多港から高速船でわずか3時間弱。

九州から大阪に行くよりも近いです。

初めて訪れた人口約400万人の国際都市は、思っていた以上に都会で

港の近くに山が迫った風景は、長崎にも少し似ています。

宿泊している釜山観光ホテルは部屋も広く綺麗で快適です。

インターネットも12,500ウォンで24時間つながります。

デジカメで撮影した釜山の写真を添付したいところですが、

ケーブルを持ってくるのを忘れました^_^;

帰ってから落ち着いたらUPします。

仕事の方は重要課題多しで、今日の打ち合わせはちょっと疲れました。

明日はお昼過ぎまで打ち合わせをして、夕方の便で博多に戻って

23日早朝からは、福岡で会議です。

子供達は大丈夫かなぁ、と気になりつつ、

今夜、こちらの関係者と食べたしゃぶしゃぶは美味しかったなぁ。

今度はプライベートで子供達を連れてきたいなぁ。

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一本桜

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武雄の飛龍窯にも近い、馬場の一本桜が咲いたという記事を見つけて、
どうしても見たくなって行ってきた。

菜の花畑の黄色い丘の上に立つ、樹齢120年を過ぎた山桜は始めて見るのに、
なんだか以前から知っていたような懐かしさがこみ上げてくる。

きっと日本人の誰もがそうであるように、
僕にも桜の花の季節と重なる様々な想い出がある。

期待と不安で一杯だった、学生時代の出会いと別れ
花吹雪の中、妻と子供達と手をつないで歩いた笑顔の入学式
最後の予感に一人怯えていた、桜花爛漫の中の家族写真
この花が咲くまでと祈りながら、病棟から見つめていた桜並木

『退職したら桜前線を追いかけて、二人で日本中を旅しよう』
そんな夢も、もう叶わなくなってしまった。

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山桜の老木は、少し樹勢が弱った様子だけれど
いつまでも故郷の風景として、たくさんの人たちの記憶に
刻まれていくだろう。

時々吹いてくる丘を抜ける風に、舞う花びらを追ってみたら
上弦の月がくっきりと美しく、遠くから僕らを優しく見つめているようだった、、、

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春うららかな日に

12時きっかりに職場を出て、息子に電話をかける
「お昼はバーガーでいいか?」
お気に入りの店に予約して、帰り道に立ち寄る。
週末には、県外ナンバーの長い列が出来る店の前には
平日でも数台の車が止まっていた。

午後からは、息子の入学式
忘れていた提出書類に慌てて記入し
ボリューム満点のスペシャルバーガーをコーラで一気に流し込む。
「今日からは、ちょっと真面目になるよ」
そう言って、新しい革靴と紺色の制服に身を包んだ息子と
学校までの道のりを始めて二人で歩いた。

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東京では既に散ってしまった桜も、こちらでは今が満開
風に乗って、花びらがひとひら、ふたひら、、、
少し緊張した新入生の隣には、春色のスーツを着込んだお母さん達
知り合いを見つけては、道の真ん中で立ち話が始まる。

「こんな時は、オトウでよかっただろ」
そんな事を言っていたら、高校時代、僕と同じ部活だった奴とばったり。
奥さんは中学校の入学式があって、
娘さんの高校入学は、父親の参加となったらしい。

僕が卒業してから25年になる学び舎は昔のまま
式典がある体育館の後方には、盛り上げ役の吹奏楽部の姿。
3年生になる娘と目があったので、
手を振ったら知らん顔されてしまった、、、(;一_一)

20080406nanohana02 20080406nanohana01

これで親子四人、この高校に通うことになる。
僕は途中で何度か挫折したけれど、息子はどうかなぁ
きついこと、辛いことも沢山あるだろう
でも、心かよう友をここでも見つけてほしい。

二人で歩きながら、息子は三年後の自分の姿を僕に語ってくれた。
お前の夢がかなうよう、僕も精一杯応援しようと思う。
がんばれよ、息子!

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夢のままで

 夢をみていた

 めずらしく妻の夢だ

 彼女は就職が決まって、故郷を離れて暮らし始めていた

 僕はまだ学生で、週末にオートバイで彼女に逢いに行った

 日曜日の夕方、別れ際、彼女は寂しいと言った

 2時間オートバイを飛ばせば、逢えるのだから

 僕は何時でも逢いにくると言って、別れた

 自宅に向かって、高速道路をオートバイで走っていた

 またしばらく、彼女に逢えない寂しさに、胸が締め付けられる

 本当は、彼女以上に僕の方が、淋しがり屋かも知れない

 逢えない間に、彼女が消えてしまうんじゃないかという

 不安が急に襲ってくる

 彼女の優しい笑顔や、柔らかな肌の温もりに触れたい

 そんな想いが増幅して、僕は途中で彼女に電話をかける

 でも、受話器からは呼び出し音しか、聞こえてこない

 僕は、また彼女のところへ走り出していた

 きっと買物にでも出かけたのだろう 

 また、あのドアを開ければ、にっこりと微笑む

 彼女に逢えるという確信と、もしもの不安が交錯しながら

 僕は、オートバイのスロットルを開けていた、、、

2008hightway01

目覚めると、不思議な感覚だった。
妻は故郷を離れて、就職なんかしなかったし、
僕は、信州にいたのだから、2時間なんかじゃ逢いに行けない。
それでも夢の中の僕は、彼女にまた逢いに行く、、、逢いに行ける。

夢だと気づいて、現実の世界に引き戻される。
彼女はもう、ここにはいなくて、
柔らかな温もりも抱きしめることが出来ない。
せめてもうしばらく、夢の中のままでいたかった、、、。

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すっかり春だなぁ

20080318hakumokuren

「睡眠時間が5時間未満だとメタボになりやすい」
という調査結果が新聞で報道されていた。
ここのところ睡眠時間3~4時間の僕は、完全にメタボ症候群
に片足踏み入れているような予感、、、
身長170cm、体重59kgでは、もう少し筋肉を付けたいところだけど
最近の身体検査ではコレステロール値が高位置をキープしていて下がりそうにない。
ほんとにいわともさんを見習って、ジョギングでも始めないとやばいかも(笑)

ところで先週はなんとか半日だけ休暇をもらって、息子の中学校の卒業式に出席した。
思えば、妻が亡くなったのが小6の晩秋の頃
以前、妻と二人で、息子は笑っているつもりがないのに、
いつもニコニコしているような表情が可愛いねっ、て話していたことがある。
笑うと妻に似てエクボができる。
けしてハンサムではないけれど、人好きのある笑顔が愛らしかった。
そんな息子が昔のようには笑わなくなった。
いつも冗談言って家族を笑わしていた妻が居なくなったせいか、
それとも思春期の男子に特有の無愛想な年頃なのか、、、。

卒業式会場の体育館は、僕が卒業した時のまま
横には着物をバシッと着て、孫の晴れ姿を見つめる母がいる。
卒業証書の授与、遠くからも見えるように用意されたスクリーンに
生徒達の希望に満ちた表情が映る。
答辞を読む生徒会長の言葉、、、
両親への感謝の言葉が、感極まって言葉にならない。
つられて周りのお母さん達が、一斉にすすり泣き始める。
横に妻の気配を感じた気がして、僕も思わず泣きそうになる。

僕が会長だった時は、こんなに泣かせる答辞なんて読まなかったなぁとか
前に座るおじさんは父親なのか、それともお爺ちゃんなのか微妙だなぁとか
涙を堪えるために、つい癖でいらない事を考えてしまう。

式が終わると、午後からの会議に間に合うように真っ先に体育館を出た。
何人かのお母さん方におめでとうございますと声をかけられる。
お互い目元が赤くなっているのが気恥ずかしい。

母はその後、別に来ていた義母と合流して、最後のホームルームにも出席したらしい。
ビデオの上映や、子供達から両親への手紙とかが紹介されて感動的だったらしい。
息子も僕へ何か手紙を書いているハズなんだけど、いまだに見せてくれない。
恥ずかしいらしい。
卒業アルバムには、友人達の書き込みが沢山あった。
「○○は、クールでかっこよかった」というのがいくつかあって笑ってしまった。
仏頂面もクールと思ってくれれば有難いかな。

翌日、他の部署のメンバーと朝から打ち合わせの最中
気が気でなかったマナーモードの携帯がポケットの中で震えだす。
「ちょっと、すみません」そういって席をはずす。
「おとう、受かったよ!やった~」
志望校の公立高校の合格発表だった。
打ち合わせの席に戻った僕の顔がにやけていたせいか
いつの間にかちゃんと事情を知っていたメンバーが
「おめでとう」と声をかけてくれた。

息子よ、よく頑張った!
ほんとうにおめでとう!

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♪しばじゅんを聴きながら

真夜中過ぎに、そっと玄関を開けて部屋に入ると
テーブルの上には、ほか弁のからと飲み物が散乱し、
子供達はガスファンヒーターの前で、毛布に包まり眠っている。

年度末に大きな仕事がいくつも重なり、最近は毎晩のように帰りが遅い。
週に2回、おばあちゃん達が夕食の準備をしてくれる日を除いて
こんな日々が続いている、、、。

息子は、あと数日後に公立高校の入試試験が迫っている。
「おい、起きろよ、こんなところで寝たら風邪ひくだろ!」
「何やってるんだ、そんな余裕あるのか!・・・」

本当は、余裕が無いのは僕の方。
仕事に追われ、睡眠時間もあまり取れていない毎日、、、
イライラして、つい子供達に声を荒げてしまう。

棘のある言葉には、棘のある言葉しか返ってこない。
優しい言葉には、優しい言葉が返ってくる。

今日は久しぶりに、職場に行かない日を作って
どうしても片付けておきたい仕事は、家に持ち帰ってやることにした。
気分が休日モードになったお陰で、やさしく子供達を起こすことができた。

娘は模試があるので、いつもどおりの登校。
午後からは、近づく吹奏楽部の定期演奏会の練習で帰りは遅くなるらしい。
最近は、お弁当も作ってやれない日が多かったので
今朝は、先輩からもらった甘いトマトと卵で
手作りサンドイッチを作った。

追われる日々は、いつの間にか自己中心になって周りが見えなくなる。
子供の頃、僕らの気持ちをわかってくれない大人たちをみて
僕は絶対、今の気持ちを忘れない、子供の気持ちが分かる大人になる。
そんなことを思っていたのに、現実は、とっくに忘れてしまっている、、、。

♪思い出して あなたも歩いてきた路
 触れられぬほど 脆くて美しい瞳

 抱きしめてよ 痛いほど
 鼓動を感じるくらいに強く
 耳を澄まし 向き合って
 ぼくらの魂の悲鳴 聞いて

 こっちを向いてくれないから
 心を歪めるしかなかったんだ♪

                             未成年/柴田淳

最近、通勤の車の中で、柴田淳を聞いている。
カサカサのこころを、響く言葉と澄んだ声が潤してくれる。

20080209arita0120080209arita02 

写真は2月初旬に行った有田のひな祭り。
有田焼の雛人形のディスプレイが通りを賑やかにしている。
いつの間にか、ひな祭りも過ぎてしまったなぁ。
娘が生まれてから、始めて雛人形を部屋に飾らなかった。
娘も僕の余裕の無さに、押入れの奥から出してとは言い出せなかったんだろう。
今夜は、息子のリクエストに答えて、お得意のお好み焼きをつまんで
ふたりの話をたくさん聞いてあげたいと思う。

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TAKEO 飛龍窯

仕事帰りに立ち寄ったデパートの駅弁フェアで買い込んだ本日の夕食は
海鮮丼、牛丼、おこわ、たこ焼き、そしてマダムヨーコとバラバラで
お目当てのかしわ飯がなかった息子はちょっと機嫌が悪かった。
デザートを残して食べ終わった時には、すでに8時 を回っていた。

「あと1時間もないのに無理だよ、間に合わない」
そういう息子の尻を叩き、帰りの温泉用にタオルと下着を
デイパックに詰め込む。
昼間にネットで見つけた燈篭の灯りを見たくなった。
イベントの終了時間は9時。
場所は、武雄市武内町。我が家から30km以上東の町。

『距離優先モード』でナビが選んだ道のりは珍しく正解だった。
国道を離れ、起伏のある田舎道を抜けるルートは
始めにナビが示した到着時間を随分短縮して、
車をイベント会場に滑り込ませた。

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「飛龍窯」は、昭和20年代初めまで使われていた登り窯を参考に
96年に建設されたもので、世界最大の登り窯といわれている。
全長23メートルの階段状連房式登り窯で、胴木間と四袋の焼成室から成る。
最大の焼成室は奥行き8.9メートル、幅3.8メートル、高さ3.4メートル。
一度に約12万個の湯呑みを焼成する事ができるらしい。

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その登り窯の周辺に1600個ほどの陶器の燈篭が並べられ、
燈篭からもれる無数の光が、静かな山里に幻想的な世界を創りだしている。
終了時間間際だったせいか、人は少なかった。
火の消えた登り窯の中では、イベントの打ち上げが行われているのか
賑やかな声が聞こえてくる。
こんなイベントができるっていうのはいいな。
多くの人たちの力が集まらないとこんな素敵な演出はできない。
武雄の街は最近ちょっと面白い。
来年がまた楽しみだ。

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帰りには、あの東京駅と同じ辰野金吾が設計した国の重要文化財に
指定されている武雄温泉楼門の隣の公衆浴場で
ゆっくりと疲れを落とした。
「湯上りにはやっぱしこれね」って
ビン入りのミルクコーヒーを3人で飲み干した。

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ここにしか咲かない花/コブクロ

市街地の公園で開かれた集会が終わり車に乗り込むと
日向に停めて閉め切った車内は、冬でも少しむっとする温度になっている。
イグニッションを回し、窓を全開に開ける。
吹く風は冷たくても、空は青く高い。
暖かい陽光が、向こうに見える海面をキラキラと輝かせていた。

海を見に行きたいと、思った。
Emptyに近づいたガソリン計の針が気になったけれど
あの海までなら往復できることを、目盛りの位置と道のりをイメージして確信する。
不用意に踏み込むと飛び出す癖のある愛車のアクセルをそっと踏んで大通りに出る。

西に向かうバイパスの左手には、築造中のタンカーとクレーン群
僕の父もここで働き、そして事故で風になった。
海水を抜いたドックに鎮座する大型タンカーは巨大で
足場が崩れれば高層ビルから転落するのと変わりない。
まだ3歳だった僕は、額に包帯を巻いて家に帰ってきた父に、眠ったままの父に、
母の手を引っ張って「早く起こそうよ」と繰り返していたらしい、、、。

僕には幼い頃の記憶があまりない。
父のことも実はほとんど覚えていない。
だから、父がいない寂しさを感じたことはない。
でもひとつだけ、小学校の頃始めたソフトボールで僕はゴロを捕るのが下手で、
休日の公園で練習する父子を見ると、少しだけ悔しかった。

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遠い昔のことを思い出しながら
九十九島を見下ろす九十九折のカーブを抜け
昔、妻とよく行った海水浴場の駐車場に車を停めた。
ドアを開けると潮の薫りが車内に漂う。
ウィンドブレーカーを羽織り潮騒の方へ歩き出す。
明るい太陽が射していても、まだ海風は刺すように冷たい。

二人がまだ学生の頃、ここで沈む夕陽を眺めた。
妻が先に社会人になって、潮騒と一緒に、始めて彼女の悩み事を聞いた。
就職試験で帰省した年、遠くに漁り火を見ながら、輝く星の下で夢を語った。
結婚を決めた晩夏の夜、砂浜で二人で花火をした。
家族4人で海辺のキャンプ、網引きイベントの皆の笑顔はタウン誌の表紙を飾った。

吹く風も潮の薫りも波の音も、昔と何も変わらないのに
違った風景に思えるのは、僕の横にいつも居てくれた君が居ないから、、、
夏の日には灼熱の太陽を遮ってくれる海の家も
今はパイプだけになって冬をしのいでいる。
半時間も経たないうちに、冷たい海風に身体が震えて、僕は踵を返した。

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♪空の色映し出した 瑠璃色の海 遥かから聞こえる
 あなたの笑い声は よく聴けば 波の音でした

 寂しさ隠せずにいるなら 一人になればいい
 囁くほどの声で呼んでいるのは いつも同じ名前

 あの優しかった場所は今でも 変らずに 僕を待ってくれていますか?♪

帰り道、もうひとつの想い出の場所に車を停めた。
懐かしいさわやかな香りが、幼い頃の記憶を蘇えらせる。
小学生の頃、通った通学路に水仙がたくさん咲いていた。
道路下の斜面に咲く花を摘んで帰ろうした時に
足を滑らせて2mばかり下の畑に落ちた。
幸いランドセルがクッションになって怪我は無かった。
・・・花好きの君とここを散歩した日が、つい最近のような気がする。

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♪ここにしか咲かない花 ここにしか吹かない風
 ここでしか聴けない歌 ここでしか見えないもの・・・

 雨上がりの道は 泥濘るむけれど
 今ここに 生きている証を刻むよ

 いつかこの涙も 寂寞の想いも
 忘れ去られそうな 時代の傷跡も

 燦然と輝く あけもどろの中に
 風が運んで星にかわる そんな日を待っている♪

                            ここにしか咲かない花/コブクロ

二人の思い出の場所を訪ねることをずっと避けていた。
妻が居ない風景の中に、彼女が逝ってしまったことを確信するのが怖かった。
未だ哀しみは癒えないけれど、ようやく哀しみの居場所が定まってきた気がする。
心の中に君が居てくれれば、きっと大丈夫。
暖かくなったら、また二人でこの海を見に行こうと思う。

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飛梅の伝説

参道は多くの参拝客で賑わっていた。
2年前の娘の高校受験の時は息子と
そして今度は娘と二人でここに来た。
学問の神様といわれる菅原道真公を祀った大宰府天満宮は
受験を控えた家族の最後の神頼りか
それとも開花した梅の花を見にきた観光客か
行きかう人の声には異国の言葉も多く聞こえる。

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参道の終わりの心字池には、「過去」「現在」「未来」
の3つの橋が架かる。
この橋を渡ることで、三世の邪念を祓うらしい。
僕と娘は最後の「未来」の橋では、けして転ばないように慎重に渡った。

社殿前にはお参りの長い列が出来ていた。
僕らはその最後尾に並んだ。
「オトウは、母さんと二人でここに来たことあるの」
「ないよ、オカアとはきたくなかった」
「えっ、どうして?」
「さっき渡った赤い橋だけど、恋人と渡ると別れるっていう話があって、当時若者の間では別れ橋とも呼ばれていたんだ。今はどうだか分からないけど・・・」
「ふ~ん、、、あのさ、○○が高校合格しますようにって他にも、沢山願い事してもいいかな」
順番が来て僕がお参りを終わっても、娘は何やら神妙な面持ちで長いこと手を合わせていた・・・。

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~東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ~

菅原道真が大宰府に左遷された時、邸宅の庭の梅に別れを惜しんで詠んだ歌
春を告げる東風が吹いて、この梅は道真の後を追って一晩で
太宰府まで飛んできたといわれている。
恋人を追うようなロマンチックな伝説を娘に語りながら
息子のためにお守りと鉛筆を買い、そして合格を祈願した絵馬を供えた。

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帰り道の参道で、名物の「梅ヶ枝餅」を買う。
息子へのお土産のほかに、お世話になっているご近所さんや友人達にも
そしてバラで2つ貰って、駐車場の車の中で二人で食べる。
「やっぱし、本場の梅ヶ枝餅は違うね。アツアツで餅が柔らかくておいし~い」

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車は長崎自動車道を西へ
夕焼けの茜空が群青色に変わると、娘が
「月が出ている!」と言った。
いつもは後部座席で熟睡しているハズの娘が
今日は珍しく、というより初めて助手席で一睡もしなかった。
慕う人を追いかけて飛んでいった飛梅の伝説と
飛べなかった自分の過去を思い出しながら
僕は三日月を追いかけて、追い越し車線でアクセルを踏み込んだ、、、。

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